「グループ一体で取り組む」「遠赤外線センサを載せたい」,NEC矢野社長が自動車向けビジネスの展望を語る(Tech-On 2007.7.10)

また,2007年4月に販売を開始した遠赤外線カメラ用モジュールにも矢野氏は言及。「元は軍事目的の製品だが,これを自動車に乗せたいと考えている」(同氏)と語り,自動車への遠赤外線カメラの本格普及を目指していることを明らかにした。

三菱自動車の「S-AWC」,2個のECUで車両挙動を統合制御(Tech-On 2007.7.10)

 これはなかなか面白い記事.

この2個のECUは,車載LANインタフェース規格「CAN」に接続されており,他のECUと通信することができる。加えて,2個のECU間を専用の CANを使って通信しているという。専用のCANを使うことで応答速度の速い制御ができる。使用するケーブルや通信規格などはCANと同じである。BMW が採用している次世代の車載LANインタフェース規格「FlexRay」の採用を検討したというが,専用のCANを使うことで,十分な通信速度を確保でき,ユーザーに違和感を与えない制御ができるという。

 まあFlexRayの場合,制御ソフトの構築に加えて通信コントローラやトランシーバが評価途中ということもあるしなあ(BMWはすでに製品化したが)

このほか,トヨタ自動車が複数のECUをいくつかに統合していくことを目指していることに対して同社 執行役員技術開発本部長の太田誠一氏は「ECUを統合すると,搭載したソフトウエアの一部を他車種に展開していくことが難しくなる。ECUの価格が大幅に下がることがあれば考えてもよいが,現段階ではECUは複数ある方が効率的」といい,ECUをまとめていくことに現段階では否定的な見方を示した

 これも1つの見識かな.統合されたECUは当然巨大なものになるわけで,それを制御するためのソフトウェアやテストも膨大なものになりそうだ.トヨタの場合,その作業はグループ企業や部品のサプライヤに押し付けることができそうだが(笑),そうでない自動車メーカーの場合別のやり方を考えなければならないのかもしれないね.